■『Under the Rose (5) 春の賛歌』
ここには漫画で表現される喜怒哀楽の全てが詰まっている。
船戸明里の圧倒的な漫画力に押し流されそう。これは一年半待った甲斐があるどころかお釣りがくるわ。
興奮して考えが纏まらないのでもう一度読みます。今夜は眠れないぞ。
(追記)
船戸明里の手によるヴィクトリア朝ロマン。ロンドン郊外にあるロウランド伯爵家を舞台に、第1巻から2巻半ばまでは庶子であるライナスの目から、それ以降は女家庭教師レイチェル・ブレナンの目から見た、華やかでそれでいて底知れない闇を内包した貴族家庭の表と裏の顔を描く。
庶子生ませまくりというロウランド家の暗部に触れショックを受けたり、色々あったあげくロウランド家次男のウイリアムに犯されたりで、すっかり精神的に参ってしまったミス・ブレナン。新刊となる5巻では、病気で伏せっているロウランド夫人に代わり、女主人代理として正餐会の客をもてなすという役を伯爵より仰せつかる。三週間というその期間、伯爵家の名を汚さぬよう無事に勤め上げようと努力する彼女であったが、客の口からかつて彼女が働いていた貴族家の醜聞が話題に上る。それは「雇い主の貴族に色目を使い、職を追われたブレナンという女家庭教師がいる」という物だった――
今回もミス・ブレナンを上げに上げてから真っ逆さまに突き落とすドS演出が炸裂。前巻も大概でしたが今巻も酷い! 読んでて落ち込む落ち込む!
しかし客が来るというのは悪いことばかりではなく、彼らは先に書いたようなトラブルも持ち込みはするけれど、それぞれが持つモノ(年の功であったり、持って生まれた気質であったり)でロウランド家に新たな風を吹き入れてくれもする。それにより、屋敷に凝る淀んだ空気が清浄な物へと変わっていく。一度は真っ暗な闇に沈み込んだミス・ブレナンの心にも、光が差し込む。長く笑顔を忘れていた彼女の表情が、優しく和らぐ。
てな風に「あー、いい感じだなー」と思ってホンワカ読んでたら、ラスト付近の「それなら、何から話しましょうか?」から「きみがきらい」のくだりで大ショック。最後に真っ逆さまに突き落とされたのは僕でした!
とにかく読んでる最中に起こる感情の変化が尋常でなかった。上でも書いたけど、作者である船戸明里の作り上げた世界とシナリオ、その波にひたすら翻弄され続け、読後は精根尽き果てグッタリしまくり。いやー、疲れた! でも面白かった!
イレエレ的に文句なくオススメ出来る逸品。『エマ』でヴィクトリア朝物に興味を持ったという方にも読んでいただきたい。
(追々記)
とりあえず、ミス・ブレナンはますます僕の好み一直線。
自分に誠実でいようとするところ。そのために一所懸命でいようとするところ。でもって貧乏くじばっかり引いてしまっているところ。
真面目故に泥を噛むような思いをしてしまう。そんな人が好きです。
■本日のTV映画。
午後ローで『レプリカント』。
こうやって見るとヴァンダムって中国系の監督とよく手を組んでるんだね。
木曜洋画劇場で『ポリス・ストーリー 香港国際警察』。
「ジャッキープロジェクト2008」第一弾! 久し振りに観るかー!
日付は変わって28日AM02:55よりテレ東で『ダメジン』。
またまた三木聡監督作品。先週の『亀は意外と速く泳ぐ』も尋常でなく面白かったから、また録画しておきます。
■『ハチワンダイバー』TVドラマ化決定。(from・かーずSP)
フジの土曜ドラマというと23時枠かしら? だとしたら割と面白い物になりそう。
■『スター・ウォーズ』をゾンビでリメイクの怖いトリビュート写真!!
ルークさん両腕義手にしないと。
■録り溜めアニメシリーズ。
『みなみけ〜おかわり〜』 第08話
アニメでは描かれなかった、マコちゃんの水着がこうだった理由。
「冬馬、俺はどうすればいい?」
「何がだ?」
「プールに行くべきかどうか」
「誘われたんだろう?」
「ただでさえ春香さん見ちゃうと勃起しちゃうのに、水着だともっと大変な事になっちゃうじゃないか! 先っぽもコンニチハしちゃうじゃないか!」
「!? ……」
「わかった。俺に任せろ」
「冬馬〜」
マコちゃんの水着に下半身を覆うフリフリが付いていたのにはこういうわけがあったのです。
(追記)
今回の感謝の心。
ありがとう。『みなみけ』ありがとう。あと重力ありがとう。
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